【大塚製薬株式会社の場合】~ニュートラシューティカルズ関連事業も Web 講演会を開始~

ニュートラシューティカルズ関連事業も Web 講演会を開始

スポーツ関係者に熱中症対策の講演をライブ配信

お馴染みのオロナミンCドリンク、ポカリスエット、カロリーメイトなどは、栄養(Nutrition)と医薬品(Pharmaceutical)という科学的な根拠をもとに開発されたもので、医薬品のノウハウを活用した「ニュートラシューティカルズ」関連事業と位置づけられ、今や東南アジアを中心にグローバル展開を図っています。すでに医薬品関連では「Live On Seminar」という名称で Web 講演会のライブ配信が行われていましたが、ニュートラシューティカルズ(NC)事業部が Web 講演会に取り組むことになったのは 2013 年のことです。

一般の食品メーカーと違って、大塚製薬は製薬企業であるため、マスメディアでCMを流すだけではなく、さまざまな分野のオピニオンリーダーに対して、販売促進担当者が説明会を行うといったキメ細やかな活動を行ってきました。

その中でも力を入れてきたのは、スポーツ活動中の熱中症対策。20 年以上も前から全国の販売促進担当を中心に、それぞれスポーツ関係者などを対象に説明会を続けてきました。

このほか、企業の安全衛生管理者、産業医には就労中の熱中症対策、栄養教諭には朝食の重要性、ドラッグストア店員にはサプリメントの有効活用の話をしてきました。

大塚製薬株式会社 ニュートラシューティカルズ事業部 販売促進部学術担当 課長 磯村 信行氏

大塚製薬株式会社
ニュートラシューティカルズ事業部
販売促進部学術担当 課長
磯村 信行氏

「NC 事業部員も個々の現場で説明会を行っていますが、販売促進担当者などが独自に実施していますので、均一な情報が伝わりにくいという面があります。メディアサイトのシステムを使って説明会を実施すれば、均一の情報が、同時に、多くの方々に伝わると考えて、導入を検討し始めました」と、ニュートラシューティカルズ事業部 販売促進部学術担当の磯村信行課長は Web 講演会に取り組むことになった経緯を説明します。

実際に Web 講演会を開始したのは 2013 年1月 18 日。最初は企業の安全衛生管理責任者や産業医向けに熱中症対策の「Live On Seminar」を実施。6月からは公益財団法人日本体育協会と共催で全国のスポーツ少年団の指導者を対象に熱中症対策ガイドラインの普及を目的とした「Live On Seminar」を開いています。

「日本体育協会と共催での熱中症対策の「Live On Seminar」 は 2013 年には 6 回開 催しました。前年までは、販売促進担当者が現場で個々に説明会を行っていましたが、2013 年度からは “ スポーツ活動中の熱中症対策ガイドブック ” を作成されたメンバーの方々に、Web 講演会を通して、指導者の皆様へ直接お話いただくことができました。社員が説明を行うと単なる宣伝と受け取られることもありますが、専門家やオピニオンリーダーの先生方にお話いただくことで、話の内容に説得力が増します。大塚製薬は科学的な根拠を基に開発された商品ばかりですので、指導者の皆様に、ポカリスエットやカロリーメイトなどの製品の有用性を理解していただくには、メディアサイトのシステムは非常に効率が良いと思います」と、磯村課長は伝達する情報の深さと効率の良さを強調します。

温泉指導員を対象とした「Live On Seminar」も開催

大塚製薬には社員教育用に衛星放送の設備があり、全国の拠点でそれを受信することができる体制を整備しています。「最初は社内の衛星放送を使って講演会を実施したのですが、当社の支店や営業所に来てもらわなければ受講できません。しかし、Web 講演会なら、こちらから出かけていけば、どこでも開催することができるということが一番良い点です。運用コストもかなり安いですね」と、磯村課長は地理的条件やコスト面でもメリットが大きいことを訴えます。医薬よりも幅広く情報提供を行う必要があるNC事業部では、メディアサイトのシステムを利用し始めてからは、社員教育以外のセミナーは、Web 講演会を中心に行っていきたいと考えています。

スポーツ関係者に対する「Live On Seminar」では、専門家による熱中症対策の講演会のあと、大塚製薬の担当者が製品説明を行うという形をとっています。また、Web 講演会に参加できなかった人のために、終了後 1 ~2ヶ月の期限を区切ってオンデマンドで見ることができるようにしています。

「メディアサイトのシステムを使って質問を受け付けるのですが、医薬の Web 講演会に比べると、非常にたくさんの質問があり、1 回の講演会で 100 件くらいの質問が来ることもあります。そこで、これまでいただいた質問に対する回答・解説だけを行う放送も検討しているくらいです。また、現場の社員からは、これまでにない情報提供手段を手に入れ、他の一般の食品会社との差別化になります」と、参加者だけでなく、社員の反応も上々です。

NC 事業部の「Live On Seminar」では、権威のある先生方や人気のある講師を招いたこともあり、20 ~ 100 名規模の会場約 100 ヶ所に、2000 名以上が参加することもあります。その結果、広く様々な方に有益な情報を提供することができます。とある離島では、町役場の行事として「熱中症対策の講演があるので参加してください」と PR してくれるという波及効果も生まれています。

新しい試みとして、2014 年2月 27 日に温泉指導員を対象とした「Live On Seminar」を開催しました。新しい需要を開拓する開発担当者とともに行った事業で、温泉、旅館、ゴルフ場など全国約 40 ヶ所で開催し、合計約 1,000 名が参加したということです。

「温泉施設では、個々に担当者が説明会を実施していましたが、会社全体として開催することになったのは今回が初めてです。これまでのスポーツ指導者や栄養士対象の「Live On Seminar」が、参加していただいた皆さんに好評だったことと、効率の良い情報提供になったということから、今回もメディアサイトのシステムを利用しました」とのこと。これまでの「ポカリスエット」に加えて、カロリーオフで常温でも飲みやすい「ポカリスエット イオンウォーター」を発売するなど、新たな需要に応える商品開発も行っていますが、こういった商品の情報を詳しく伝達するために Web 講演会は有効な手段です。

土日も利用できるメディアサイトの九段スタジオを活用

大塚製薬では、これまで品川にある自社のスタジオから全国へのライブ配信を行ってきましたが、そのスタジオを土日に利用するのは手続きが煩雑になります。スポーツ少年団の指導者の方々を対象に講演会を行う場合、指導者の多くは平日に仕事をされているため開催は土曜日が中心になります。そのため、NC 事業部の Web 講演会には九段にあるメディアサイトのスタジオを利用しています。「どこの会社もセキュリティが厳しくなってきているので、休日に自分の会社に社外の人を入れるのは難しいと思います。そういう意味では、九段のスタジオや新宿、大手町の貸会議室が利用できることは大きな利点だと思います」と磯村課長は語ります。

メディアサイトの九段スタジオは、2011 年6月から稼動しているスタジオで、広さは 90 平方メートル。インターネット環境が整備され、土日も自由に使えることがメリットです。

また、このほかに新宿、大手町の貸会議室とも提携し、いつでもライブ配信を行うことができる体制を整えています。

今後は、医薬品関連と同じように出前開催にも取り組んでいきたい考え。「医薬品事業部では、すでに実施していますが、我々も栄養関連の学会のランチョンセミナーなどをライブで配信することを考えています。なかなか学会に行く時間のない先生方にライブ配信することで、お役に立てるのではないかと考えています」と磯村課長は出前開催にも意欲を示しています。

すでに大阪の先生のご予定に合わせて、大阪から出前セミナーを行った実績もありますが、さらに充実させていきたい考えです。今までは全国に向けて幅広い情報提供をしてきましたが、今後は地域の事情に合わせて、北海道限定、九州限定など地域限定のセミナーといった、CMとは全く異なる情報提供も構想しています。